夏休みになると、子どもの頃のことを少し思い出す。
自分が子どもの頃、夏休みになると親父が普段はやらないようなことを色々させてくれた。
夜釣りに連れて行ってもらったり、山の奥までカブトムシを探しに行ったり。
夜中まで一緒にゲームをしたこともあった。
今思えば、どれも別に特別なことではないのかもしれない。
お金がかかる旅行に連れて行ってもらったわけでもない。
ただ、普段の生活ではできないことを一緒にやった。
夜に出かけるだけでも当時の自分にはちょっとした冒険だったし、山の中でカブトムシを探すのも楽しかった。
深夜までゲームをするなんて、今の自分が親になってみると「よく親父も付き合ってくれたな」と思う(笑)。
でも、そういう記憶って大人になっても意外と残っている。
何年経っても「あの時、親父と夜釣りに行ったな」と思い出せる。
カブトムシを探しに行ったことも覚えている。
ゲームをしたことも覚えている。
細かいことは忘れていても、「親父と夏休みにこんなことをした」という記憶はちゃんと残っている。
たぶん子どもの頃は、それがどれだけ大切なことなのかなんて考えていなかった。
ただ楽しかった。
それだけだった。
でも今、自分が父親になってみると、ああいう時間を作ってくれたことがありがたかったんだなと思う。
そして今度は、自分がそれを与える番なんだと思う。
息子も今年で9歳。
夏休みになると、普段より一緒に過ごす時間が増える。
せっかくの長い休みだから、学校がある時にはできないことを一緒にやりたい。
もちろん仕事もあるし、毎日どこかに連れて行けるわけではない。
お金だっていくらでも使えるわけじゃない。
だから別に豪華な旅行じゃなくてもいいと思っている。
夜釣りに行ってみたり、山へ行って虫を探してみたり。
一緒にゲームをして、少しくらい夜更かししたっていい。
そういう普段とはちょっと違うことを一緒にやる。
それだけでも、きっと何年か後には思い出になるんじゃないかと思う。
もしかしたら息子が大人になった時には、自分の方は忘れているような小さな出来事かもしれない。
でも本人にとっては、ずっと覚えている思い出になるかもしれない。
そう考えると、親としてやってあげられることって、案外こういうことなのかもしれない。
物を買ってあげることも大事だけど、一緒に過ごした時間は後から買うことができない。
自分が親父からもらった夏休みの思い出。
今度はそれを、自分が息子に残してやりたい。
そしていつか息子が大人になった時に、
「子どもの頃、親父とこんなことしたな」
と思い出してくれたら、それだけで十分だと思う。

コメント