自分自身、昔から「逃げ癖」があったと思う。
どうせやっても無駄だとか、「俺なんて」と最初から諦めてしまう場面は多かった。
やる前から負けを決める。しんどそうなことは避ける。できるだけ楽な方に流れる。
当時はそれでいいと思っていたし、実際その方が楽だった。
でも、大人になってから気づいた。「あの時、ちゃんと向き合っていれば」と思う場面が何度もある。
あそこで逃げなければ、結果は変わっていたかもしれない。もう少し踏ん張っていれば、違う景色が見えたかもしれない。
そんな後悔は正直一つや二つじゃない。
逃げること自体は、悪いことじゃないと思う。
人間だからしんどい時もあるし、どうしても無理な時もある。無理やり続けて壊れるくらいなら、逃げるのも一つの選択だと思う。
実際、大人でもみんなやっている。
ただ問題なのは「逃げっぱなし」になること。
逃げることに慣れてしまうと、少しでも嫌なことがあればすぐに手放すようになる。そうなると何も積み上がらない。
気づいた時には「できないこと」だけが増えていく。
大人になると、嫌でもやらなきゃいけないことが増える。
仕事もそうだし、人間関係もそう。正直やりたくないことの方が多いくらいだと思う。
それでも逃げ続けるわけにはいかない。
どこかで踏ん張らないといけない場面は、必ず来る。
だからこそ自分は思う。
逃げない力、向き合う力は、できるだけ早いうちに身につけた方がいい。
今、息子を見ていると、やっぱり似ている部分がある。
少し難しいことや、うまくいかないことがあると、「もういい」「やりたくない」と言ってやめようとする。
そのたびに、昔の自分を見ているような気持ちになる。
正直イラっとすることもある。
でも同時に、「ここで何も教えなかったら同じ道を辿るかもしれない」とも思う。
もちろん強要するつもりはない。
無理やりやらせて嫌いになってしまったら意味がないし、押しつけるだけでは何も残らないと思っている。
それでも、できることなら伝えたい。
少しでいいから踏ん張ること。一回でいいから最後までやってみること。簡単に諦めないこと。
その経験は、必ずどこかで役に立つ。
子供だからこそ、この時期の経験は大きいと思う。
好きなことだけやって、嫌なことから逃げ続ける。それで通用するほど社会は甘くない。
大人になれば、嫌でも向き合わなきゃいけないことが増える。
だからこそ今のうちに少しずつでいい。「やり切る感覚」を知ってほしい。
自分はそれを知らないまま大人になって、苦労した。
だからこそ息子には同じような思いはしてほしくない。
全部うまくいく必要はないし、失敗してもいい。むしろ失敗はした方がいいと思う。
ただ、その前に「逃げる」だけはしてほしくない。
挑戦して、やってみて、それでもダメならやめればいい。
その順番だけは、間違えてほしくない。
この先、長い人生の中で、きっと壁にぶつかる時が来る。
その時に「自分はやれるだけやった」と思えるかどうか。それがその後を大きく左右すると思う。
だから今は少しずつでいい。
逃げることも覚えながら、でも逃げすぎないように。ちゃんと向き合う力も一緒に育てていってほしい。
父親として、そう思っている。

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