仕事をしていると、よく「効率化」という言葉を聞く。
無駄をなくす。作業を早くする。効率よく動く。
もちろん大事だと思う。
自分だって毎日、どうすれば少しでも早く配達を終えられるかは考えている。荷物を積む順番を考えたり、トラックの中で荷物を探しやすくしたり、配達する順番を変えたり。
こういう小さな工夫は、積み重ねれば確実に差になる。
ただ、配達の仕事をしていると、ときどき思う。
「いや、そこはもう自分の努力ではどうにもならんだろ(笑)」
と。
例えば不在。
荷物を持って家まで行ったのに誰もいない。
インターホンを押して、少し待って、電話して、それでも出ない。
この時間は、どれだけ効率よく動こうがゼロにはできない。
住所が分からない家もある。
地図ではこの辺なのに、入口が分からない。表札がない。周辺をぐるぐる探す。
道路工事や渋滞だってある。
トラックを停める場所がなくて、少し離れたところから荷物を持って歩くこともある。
こういう時間まで「もっと効率よくやれ」と言われても、なかなか難しい。
そして、配達員の忙しさって、意外と「荷物の個数」だけでは分からない。
例えば「今日は200個配達しました」と聞けば、普通は「めちゃくちゃ忙しいじゃん」と思うだろう。
もちろん200個あれば大変だ。
でも、実際の現場では個数より件数のほうが重要なこともある。
同じ住所に10個荷物があれば、それは10個でも1件。
逆に100個しかなくても、全部バラバラの住所なら100件になる。
さらに距離もある。
近所に100件配るのと、広いエリアを走り回って100件配るのでは、同じ100件でも全然違う。
山のほうまで行く。
次は反対方向。
また戻る。
そんなルートなら、荷物の個数だけ見ても忙しさは分からない。
だから「今日は何個だった?」だけで配達員の仕事量を判断するのは、ちょっと違うんじゃないかと思う。
結局、配達の仕事は単純な「荷物の数」では測れない。
個数、件数、距離、時間指定、不在、道路状況。
いろんなものが重なって、その日の忙しさが決まる。
だから自分は、効率化そのものには賛成だ。
自分の無駄な動きは減らしたほうがいい。
でも、現場にはどうしても自分では縮められない時間がある。
そこを全部ひっくるめて「もっと効率よく」と言われても、なかなか難しい。
今日も効率よく回ろうと思って出発する。
そしてだいたい、どこかで予定外のことが起きる。
それも含めて配達の仕事なのかもしれない(笑)。

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