ぼーっとしてるのに優しい。うちの息子がすごいと思うところ

うちの息子の話を少しだけ書いてみる。

身バレするほどの細かいことは書かないけど、いま小学生の男子。体格も見た目もごく普通。どこにでもいそうなタイプ……なんだけど、中身はちょっと不思議なやつ。

家ではだいたい、ぼーっとしてる。
テレビを見てるわけでもなく、ゲームしてるわけでもなく、ただ座ってる時間がある。「いま何考えてるの?」って聞くと、「べつに」とか「んー」とかしか返ってこない。たぶん頭の中では壮大な何かが展開されてるんだと思うけど、外からは一切わからない。

話しかけても一呼吸おいてから返事することが多いし、靴下はよく片方だけ行方不明になるし、学校のプリントは高確率でランドセルの奥底に眠ってる。いわゆる“しっかり者タイプ”では全然ない。

正直に言うと、「大丈夫かこの子」と思うことも普通にある。

でも、その代わりと言うのかなんなのか、この子にはちょっと驚くところがある。
それが、人への分け方というか、気遣いの出し方。

たとえばおやつ。

自分の分として渡したものなのに、普通に「これおいしいよ、食べてみる?」って差し出してくる。しかも儀式的な一口じゃなくて、ちゃんと“分ける量”でくれる。

最初はたまたまかと思ってたけど、これがずっと続いてる。
保育園のころからずっとそう。

子供って基本、自分のものは自分のものじゃない?
むしろそれが普通だと思う。自分なんて子供のころ、好きなお菓子は死守タイプだった。袋を持つ手に力入ってた記憶しかない。

でも息子は違う。
いいと思ったものは、人にも渡したくなるらしい。

しかも相手を選ばない。
親だから、とかじゃない。友達にもするし、年下にもするし、場合によっては初対面に近い相手にもやる。「これどうぞ」がわりと自然に出る。

この前も、自分が楽しみにしてたデザートを開けて、一口食べてから「うまい。はい」って渡してきた。
いや君のだぞ?って言っても、「いいのいいの」みたいな顔してる。

たぶん本人はたいしたことだと思ってない。
だから余計にすごいなと思う。

大人でも、これできない人は多い。
物だけじゃなくて、時間とか、手間とか、ちょっとした得とか。囲い込みたくなるのが普通だし、防御に入るのが自然だと思う。

自分だってできてない場面ある。全然ある。
疲れてるときなんて特に「今は余裕ない」ってシャッター閉めがちになる。

でも息子は、わりと常にドアが半開き。
深く考えずにスッと出す。計算じゃなくて、たぶん性格。

なんでこうなったのかは正直わからない。
特別な教育をした覚えもないし、「分けなさい」と言い続けたわけでもない。むしろこちらのほうが「ちゃんと自分の分は確保しときなよ」と言ってる側。

環境なのか、生まれつきなのか、たまたまなのか。理由は不明。

ただ、こういうところを見るたびに、「ああ、この子のこの部分はほんとに強みだな」と思う。勉強ができるとか、運動が得意とかよりも、あとで効いてくるタイプの力な気がしてる。

この先、友達関係でも、仕事でも、きっと武器になる。

もちろん、優しすぎて損することもあるかもしれない。
世の中そんなに甘くないのも事実だし、全部を差し出してたら疲れる時も来ると思う。

だからそこはこれから少しずつ、「自分を守る優しさ」も覚えていけばいい。その上で、今持ってる“自然に分けられる感じ”は、できればなくさないでほしい。

親としては、それを見るたびにちょっと誇らしい。
そして毎回、地味に反省もする。

自分のほうが、学ばされてる。

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