配達の仕事をしていると、たまに
「この人、レベル違うな…」って先輩に出会う。
会社名とか固有名詞は全部ぼかすけど、現場の空気だけは本物やと思って読んでほしい。
その先輩は、いわゆる声がデカいタイプじゃない。
朝礼で熱いことを語るわけでもないし、
「俺についてこい!」みたいな昭和ドラマ感もない。
でも、朝いちの積み込みからもう違う。
荷物の置き方、積み込むスピード。
すべてをテキパキこなして、無駄が一切ない。
速いのに、雑じゃない。
正直、横で見てて
「これ、簡単には真似できん…」って思った。
一番すごいなと思ったのは、トラブルの時。
再配達、時間指定の変更、理不尽なクレーム。
現場じゃよくある話やけど、先輩は絶対に感情を表に出さん。
淡々と話を聞いて、
できること・できないことをきっちり線引きして、
それでも相手を不快にさせない。
あとで聞いたら、
「感情出したら負け」
って一言だけ。
全部が詰まってた、その一言に。
別に優等生でもない。
陰で誰かを評価したり、
上司にゴマをすったりもしない。
ただ、自分の仕事の範囲をきっちりやる。
他人の仕事を奪わない。
でも、困ってたら手は出す。
この距離感が、また絶妙でな。
一番覚えてるのは、めちゃくちゃ忙しい日に自分のコースが明らかに詰んでた時。
何も言わずに、
自分の荷物を片付けたあと、
自然に合流してくれた。
「ありがとうございます」って言ったら、
「今日はそっちキツい日じゃん」
それだけ。
ヒーローぶらない。
自慢もしない。
こういう人を、
本当に“すごい先輩”って言うんだと思う。
年齢を重ねると、
派手さよりも、
こういう静かな強さに憧れるようになる。
自分もいつか、
誰かにとって
“邪魔にならない先輩”になれたらいいな。
そんなことを思った話。

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