配達員パパの夜の仕事は、娘のお風呂と寝かしつけ

仕事から帰ってきて、トラックを降りたあとの自分には、もう一つ大事な現場がある。
それが家での育児だ。うちには小学生の息子と、まだ小さな娘がいて、夜はほぼ毎日この二人の世話が待っている。正直、体はクタクタだけど、この時間になると不思議と気持ちが切り替わる。

家に帰ると、まずは自分の体をさっと洗ってから娘のお風呂担当に入る。
配達で汗とホコリを全身にまとっているので、ここはもう儀式みたいなものだ。そのあと娘を連れて浴室に入ると、さっきまでハンドルを握っていた現実から一気に引き戻される。今度は小さな命の安全運転だ。

うちの娘は、なぜか頭からお湯をかけてもまったく動じない。
しかも目をぎゅっと閉じるどころか、しっかり開けてこちらをガン見してくる。水が顔にかかっているのに、まるで「ちゃんとやってる?」とチェックされているみたいで、こっちのほうが少し緊張する。普通は泣くんじゃないのかと思うけど、どうやらうちの娘は肝が据わっているらしい。

お風呂が終わったら、パジャマを着せて、次は寝かしつけタイム。
うちは抱っこでユラユラというより、布団に寝かせて添い寝スタイルだ。隣にゴロンと転がって、娘の小さな呼吸を聞きながら、ひたすら眠くなるのを待つ。これがまた地味に長い日もあって、「あれ、もう自分のほうが先に寝そうなんだけど?」ということもよくある。

でも、気がついたときにはちゃんと娘の目が閉じている。
その寝顔がとにかくかわいくて、つい見とれてしまう。「この時間が永遠に続いたらいいのになあ」と思いながら、そっと布団を直すのが毎日のルーティンだ。

配達の仕事では、時間に追われたり、クレームに追われたりして、心がザワザワすることも多い。
でもこの寝かしつけの時間だけは、そんなものが全部どこかへ消える。トラックのエンジン音も、インターホンの音もなくて、あるのは娘の寝息だけだ。

息子のほうはもう大きくなってきて、こうやって一緒に寝ることもなくなった。だからこそ、今この時間がどれだけ貴重かもわかっている。娘もいつか、自分の部屋で一人で寝るようになる。その日が来るまでは、この重みとぬくもりを、できるだけ味わっていたい。

トラックを運転するのも仕事。
でも、夜に娘と並んで布団に転がっているこの時間も、間違いなく自分の大事な仕事のひとつだ。

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